農連市場の方に散歩にいってからどうしたかというと、インツーで
UCC霧の紅茶ストレートティーを飲んでいた。ええ加減にしなさいよという声が飛んできそうだがインツーは起点であり基地であるのだから仕方がない。それにしたって涼しくてよい。UCC霧の紅茶ストレートティーも心地よい冷たさと程よい甘さで身体を癒してくれる。甘いのにもかかわらずストレートティーというのもよくわからないが、ストレートというのにはレモンもミルクも入っていないという意味しかないのだろうか。
何度もインツーに立ち寄っているとよくしたもので、てっちゃんの友達のらぼ氏に遭遇する。これぞインツーの醍醐味である。というわけで、らぼ氏の車に乗せてもらい、南風原町(はえばるちょう)にある
バンボシュ南風原店で夕食を食べる事が決まった。バンボシュは
普段よく利用する国際通り牧志店の他に4つの店舗があるのだが、南風原店には一度も行ったことがない。バンボシュ全店制覇を目指している身としてはこのチャンスは逃せない。
バンボシュ南風原店は他の店舗とは違っている。南風原町のスーパー丸大の建物の中にテナントとして入っているのだ。独立した建物ではないバンボシュはここだけである。スーパー丸大の屋上の駐車場から直接行くことが可能だ。
テナントの店舗だけあって他の店と違って少々狭い。そして内装やディスプレイなどが古い感じがする。最も古くからあるバンボシュとの噂もある。国際通り牧志店がリニューアルした以上は、昔のバンボシュのイメージを残しているのは南風原店だけなのかもしれない。それとスーパーという立地上かと思うが、家族連れというか子供連れが大変に多い。店内を子どもたちが狂ったように駆け回っている。肉を取りに行くときに子どもたちを軽やかにかわせないようでは、この南風原店ではとうてい生き残れないのだ。
どことなくお祭り雰囲気の肉コーナー。一昔前なセンスが田舎臭くて心地良い。上部にタコライスとあるけどタコライスの材料は見当たらない。時間帯によるのかもしれない。変幻自在のバンボシュに対応するためには細かい事にこだわっていてはダメだ。
お祭り雰囲気を盛り上げるわた菓子機。これは他の店舗には無かった。子供の頃はわた菓子を大量に食べたい気持ちがあった。もう何年も食べていないけれど。この時も作ったりしなかった。誰も作っていない。焼肉とわた菓子……。
タコライスが無かった代わりなのか、大量の肉と野菜の煮込み料理が置いてある。これも沖縄の郷土料理のひとつだろうか。よくわからないけど食べてみるとなかなか美味しい。これとライスでお腹いっぱいになるのは危険だ。てっちゃんもらぼさんも特に名前を挙げてなかったので、沖縄料理とかでは無いのかもしれない。わからないけど。
いつものように豚バラ。大量のめし。そして中身汁。豚バラの脂がしたたりおちてコンロから派手に火の手があがる。こうなればどこの店舗であってもバンボシュは変らない。ギャーギャーとわめきながら走り回る子どもたちも気にならない。一心不乱に豚バラを詰め込むだけである。
テーブルに置かれているタレの容器が懐かしい。リニューアル前の国際通り牧志店に置かれていたものと同じだ。赤いボタンが付いている容器。このボタンを押しても押さなくてもタレの出が悪くて悩まされたものだ。何のために付いているボタンなのか。やはりこの時もタレがなかなか出なかった。バンボシュという感じがする。いずれこれも新しいのと替えられてしまうのだろう。
なんで唐揚げを焼くのか!?
らぼさんが突如として唐揚げ焼きを始める。たしかに温かい方が美味しいのは認める。元から茶色い唐揚げの衣に、こんがりと焼き目がついていく。それにしたって発想の転換だ。レンジで温めて衣がふにゃふにゃになったのよりはよっぽど良いわけだけど。
バンボシュ定番の食後のソフトクリーム。
が、少し様子がおかしい。国際通り牧志店のようにブルーシールアイスクリームでは無いのは覚悟していたが、それにしたって普通考えるバニラアイスクリームの味とも少し違う。いや、よほど違う。てっちゃんとらぼさんと3人して、なんだろうなんだろうと何度も味わってみた結論。
「これはマーガリンの味や!アイスではなく
冷たいマーガリンや!」
そう認識するとはっきりと塩っぱささえ感じるようだ。乳脂肪分ではとうてい味わえないようなケミカルさ。なんだか癖になりそうだ。マーガリンマーガリンと言いつつも、僕もらぼさんも何度もお代わりに行ってしまっている。おかしなトリップ効果でもあるのか。もしやフロアを狂ったように走り回る子どもたちも、この冷たいマーガリンをたくさん食って……。僕らも狂って走り回りたい気持ちになった。
こうしてバンボシュ南風原店の初訪問は満足のうちに終わった。バンボシュの店舗めぐりをしていると方向性の違いがわかってくる。南風原店は特に雰囲気が違う。古い店舗でリニューアルが遅れているというのもあるのかもしれないが、いずれこちらもリニューアルが入るのかもしれないが、いくらかの特色は残しておいて欲しい気もするのだ。
冷たいマーガリンは無理に残さなくて良いかもしれないけど。