アクアウォーク大垣で最後の晩餐をとるアニワギと僕。
若鯱家アクアウォーク大垣店。
若鯱家というのはカレーうどんを売りにしている名古屋のうどんチェーン。元々の若鯱家から暖簾分けしてもらったのを商号登録してしまい、本家から看板を奪ってしまったというどこかで聞いたことのある経緯で出来た店と聞くが詳しいことは知らない。本家は鯱乃家として数店舗を経営しているらしい。
名古屋の名物うどんといえば、味噌煮込みうどんときしめん、そしてカレーうどんも挙げられる。カレーうどんの発祥が名古屋というわけでもあるけいけど、名古屋といえばカレーうどんと言われるのは、この鯱乃家系列のカレーうどんの影響によるものだろう。兎にも角にも若鯱家というチェーン店のカレーうどんが、名古屋カレーうどんシーンを引っ張っているのは間違いない。
そんなわけで、一回は食べにゃいかんと思っていたのだが、なかなか食べる機会に恵まれなかった。大垣に店舗があったのは幸いである。厳密にいえば関西でも兵庫県尼崎市のイオンに店舗があるらしいけど、わざわざそんなところまで行って食べるくらいなら名古屋文化圏で食べたいものである。
アニワギ博士と僕はカツカレーうどんを注文した。メニューを見れば、カレーうどんにカツを乗せても150円程度しか変らなかったので乗せないと損な感じなのだ。元々のカレーうどんが高いのであまりお得感は無い。きっとカツやらなんやら乗せて1000円前後になるのを見越した価格設定なのだ。名古屋っぽいというかなんというか。
ロースカツカレーうどんの到着。
驚いた。カレーが黄色い。そば屋のカレーといわれるタイプに似ている。いわゆるそば屋のカレーではあるから間違いではない。とすると出汁と片栗粉で溶いたカレー粉の、懐かしいような残念なような味なのかと心配したが、似ているのは色だけで、味のほうは濃くてしっかりカレーしていて美味い。十分だ。
カツは期待してたほど分厚くは無かった。薄いタイプ。カツの下には揚げが敷いてある。うどんを持ち上げてみて再び驚いた。思っていたよりはるかに太い。さぬきうどんの太いタイプくらい太い。とするとコシがあるのかというとこれが柔らかい。伊勢うどんか、
牧のうどんかというくらいコシが無い。名古屋にこんなうどんがあったとは。柔らかくて太いうどんは、カレー出汁にマッチしていて美味いかもしれない。
瞬く間に食べてしまった。太いうどんにカレーが絡みまくって、出汁なんてすすっているタイミングがないくらいだ。
食べる前は名古屋圏の人に「特に行く意味は無いですよ」とか聞かされていた若鯱家だったけど、実際は思っていたのよりもはるかに美味しかったかもしれない。うどんの太さ、柔らかさ、カレー出汁の独自性。どれも悪くない。カレーうどん以外もあるようだけど、そちらを食べる意義があるのかどうかは分からない。
ただしコストパフォーマンスを考えるとちょっと贅沢なうどんと言えるかも。また食べたいかと聞かれたら、食べたいようなどっちでもいいような。他にはあまり無い味なので、懐と胃袋に余裕があればまた……といったところか。ハマる人はハマるかもしれない。
でも、出来れば、次は本家の鯱乃家の方で食べてみたい。心情的なものもあるし、味の違いがあるかも興味がある。
「アニワギ博士、セリアで買った105円のヨーヨーはどうですか?」
「うーん、これは安くあげるために内部の構造が特殊や。でも、性能としては悪くないかもしれん。ちょっと改造してやれば競技用レベルと同じくらい使えるかも。というか初心者にはこっちのほうが使いやすいかもしれん。少なくともコスパってのを考えたら圧倒的すぎる……。」
iPhoneカバーといい、ヨーヨーといい、セリア恐るべし!
ちなみにセリアは大垣が本社!
知らず知らずのうちに大垣を堪能していた我々だったのだ。
いよいよ大阪へ帰る電車に乗る。
最終回につづく。